マカロンという名前を初めて聞いた時なんて可愛い名前なんだろうと思いました。マカロンって食べ物なんだって、丸いんだって、甘いんだって、いろんな情報を仕入れたけれどなかなか実物に会うことが出来ずに月日だけが流れました。私の住む小さな町ではそんなこじゃれた物は売ってなかったのです。そしてファッション雑誌を見てる時にアイドルが好きな食べ物は「マカロン」って答えていたのです。その時マカロンがどうしても食べたくなりネットで検索してマカロンの可愛い画像を見つけてしまったのです。思い描いていた以上に可愛い形のそしてパステルカラーの優しくてカラフルな色合いに一目惚れしてしまったのです。淡いピンクにラベンダーカラーに水色に沢山のカラーにさらに思いはつのるばかりです。そして私がマカロンが可愛いと何度も言っていたので友達が誕生日プレゼントにマカロンのキーホルダーをプレゼントしてくれたのです。可愛い色合いのマカロンが一個ぶら下がったキーホルダーは本物そっくりで美味しそうでした。
「美味しそうだな~パクパク」と食べたふりをして喜んでいました。それが学生の頃の話です。それからずいぶん月日は流れてしまいましたが、働き始めた私は休日にデパートに出かけた時にとうとう本物のマカロンと再会してしまうのです。キレイに並べられたマカロンは、思った以上に小さく上品でした。「あ~可愛い、可愛すぎる」と感動した私は 大人買いを決行したのです。財布に入ってる分で買えるだけ、と、言っても3千円ぐらいしかもってなかったのですが、当時の私はこんなに小さいのに結構高いなと感じたのを覚えています。そしてルンルンで家に帰り特別な紅茶を入れて可愛くお皿に並べて食べる準備をしました。私の想像はマシュマロのようにふんわり柔らかくそこはかとなく甘いんだろうなと思いながら口に運びました。「あれ?」想像をはるかに超えた硬さを感じました。今思えばそんなに硬くないのに勝手に柔らかいを想像し過ぎたのでしょう、違う衝撃を受けました。それが初めてのマカロンを食べた時の感想でしたが、もちろん今でもマカロンは大好きです。